■社会福祉学とは、どういう学問ですか?

 宮沢賢治は「世界が全体幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」といっています。「幸福」をどう受け止めるかは、人それぞれ異なるとしても、だれもが自分の「幸せ」を求めて日々行動しているのではないでしょうか。
福祉の「福」も「祉」も「幸い」という意味の漢字です。この個人の幸せを広く社会にまで広げ、それを体系化・制度化することが社会福祉学の役割です。賢治の「雨ニモ負ケズ」は、80年も前から、そんなメッセージを私たちに語りかけているのかもしれません。


■社会福祉学が日常生活で活かされるのは、どの様なシーンですか?

 現代社会において、社会福祉と関係ない領域をあげることの方が難しいのではないでしょうか。土木・建築、サービス業、教育、一般行政等、どれ一つをとっても社会福祉の視点を忘れては、その本来の役割を果たせないのですから…。


■専門科目について教えてください。どのような勉強をするのですか?

 「特別支援教育」は従来の「特殊教育」よりも、一人ひとりの子どものニーズにあった教育をすることをねらいとしています。いわゆる「落ちこぼれ」のでない教育です! ですから障害児学校の子どもであるか、通常の学校・学級で学んでいるかとは関係なく、個々の子どもに目を向けて、必要としている教育的サービスを提供するのがこの教育です。その意味ではまさに「教育の原点」といってもよいでしょう。


■専門科目を教授する中で心がけていることはありますか?

 心身にハンディーを負った子どもたちの基本的人権、命の尊厳を守るという姿勢が、この特別支援教育の根底にあります。教師には不断の研究が求められることは当然ですが、知識だけでは不十分です。各種の実習やボランティア活動を通して身につく知識、技能、態度、習慣は、日ごろの研修とともに車輪の両輪といってもよいでしょう。


■これから社会福祉学を勉強する学生に伝えたいことを教えてください。

 現代社会には解決しなければならない喫緊の課題が山積しています。貧困、自殺、リストラ、犯罪等々ですが、いずれも福祉の視点を抜きには解決策はないでしょう。


■これからの社会で、社会福祉学はどのような存在になるのでしょうか?

 ノーマライゼーションの理念の実現が21世紀の課題です。それには「連携」がキーワードになってきます。その核になるのが社会福祉学の視点ではないでしょうか。


■立正大学社会福祉学部の魅力は何ですか?

 「他人の喜びを同時に自分の喜びとする」といった広い意味での社会福祉に興味関心をもった学生が全国から集まっているところではないでしょうか。いろいろな人がいろいろな立場から自由に意見を出し合い、互いの意見に耳を傾け、将来のことを考える そんな若者らしい雰囲気が漂う学部だと自負しています。


■熊谷キャンパスの魅力は何ですか?

 ぎすぎすした現代社会にあって、立正大学生の“おおらかさ”ってどこから来ているのでしょう。それは熊谷のこのキャンパスの環境が影響しているのかもしれません。比較的東京に近いにもかかわらず、広大なキャンパス内を散歩しながら自然観察を存分に楽しめるのですから、否が応でも心に余裕ができます。人々の“幸せ”を追求する社会福祉を学ぶには最適な環境ではないでしょうか。木陰に咲いたスミレの花の発見で一日が始まる幸せはかけがえのないものです。


伝えたいこと

> 堺 正一 教授

> 溝口 元 教授

> 中村 尚子 准教授

> 仲山 佳秀 教授

> 保正 友子 准教授

> 森田 久美子 准教授